野外研の記録
(MAKINO 第112号 P11より抜粋)
第747回 野外研究会 2018.5.27.

那須高原の植物(森の観察シリーズ 8)
牧 野 澄 夫(本会会員)・ 手 塚 武 博(本会会員)

【一日目】 中大倉山自然観察教育林 5月27日総勢18名で新宿を出発、首都高・東北道を行き、3月にカタクリを見た三毳山(みかもやま)を横目に過ぎ、那須街道へ降りる。山道にはいると少し寒い。車窓にベニサラサドウダン、ミズキが満開である。マウントジーンズスキー場でゴンドラに乗り、中大倉山自然観察教育林へ、足元にはニョイスミレが迎えてくれた。見上げれば山の斜面北側と稜線上にはゴヨウツツジ(シロヤシオ)が満開である。よくもこれだけの木を残せたものだ。時期もぴったり、企画幹事にお礼を言おう。樹齢300年を超えるシロヤシオの群生、見事だ。白花もいいが、薄緑色の五葉の出かかり、開きかかりがいい、風情がある。両者あってのシロヤシオなのだろう。
 谷本会長の紹介で林野庁でこの地の保護・管理をされている斎藤様、吉江様に案内していただいた。…(以下略)
【二日目】 那須平成の森 ここは、元那須御用邸要地であったが、天皇陛下在位20年という節目に、「国民が活用する場としてはどうか」という天皇陛下のお考えを受け、宮内庁から環境省へ移管されたもので、平成23年に日光国立公園「那須平成の森」として開園した(パンフより)。9時過ぎ、フィールドセンターに到着。入口手前から谷本会長の説明が始まった。ミズメ、ヤシャブシ、ウダイカンバ、ミネカエデ、ニガイチゴ、ノリウツギ……。フィールドセンターに入り、裏口から反時計回りに観察を始めた。…(以下略)
【写真:アブラツツジ(手塚武博撮影)】




野外研の記録
(MAKINO 第112号 P12より抜粋)
第748回 野外研究会 2018.6.2.

五感を活かしたシニアと親子の野外教室(新治里山公園)
山 下 由 美 子(本会会員)

 新6月2日(土)午前10時より午後2時まで、当会の長年の会員でもある高橋良壽氏(五感教育研究所)をお招きして標記の野外教室を開催いたしました。場所は、横浜市北西部の丘陵地帯に位置する新治市民の森の一画の「新治里山公園」です。現在も「谷戸(浸食による谷地形)」や「谷戸田(谷底平野の水田)」の景観が残されている「里山」です。
 当日の天候は快晴で、JR十日市場の駅前に集合。親子、シニア、教育関係者を含む全27名の参加がありました。親子は7組も参加され、中には両親と子2名のご一家全員もありました。お子さんは乳児から、3歳児、4歳児、5歳児、7歳児、小学生と変化に富んでいて賑やかでした。里山公園へ向かう途中、道路沿いのタケニグサ、クズ、コブシ、クスノキ、フキ、ツワブキ、イチジク等の特徴を観察しました。道路脇で先生が持参された太いクズの蔓とシャボン液を広げ、各々が蔓をストローにして泡を細く長く作って蛇に見立てて楽しみました。クスノキでは、葉をクシャクシャにして樟脳の香りを嗅がせていただきました。植物に関心が高い子どもたちの参加が多く、子どもたちは先生のお話を熱心に聞いていました。…(以下略)
【写真:参加者の様子(山下由美子撮影)】




野外研の記録
(MAKINO 第112号 P12より抜粋)
第751回 野外研究会 2018.8.19.

榛名山の秋を告げる植物
椙 田 道 行(本会会員)

 湘南新宿ラインや上野東京ライン等で、新幹線に乗らなくてもかなり遠方でも日帰りで出かけられるようになった。今回の観察会は高崎駅西口九時二十分集合で九時三十分のバスで榛名湖畔へ行く。日帰りの観察会では東京・神奈川近辺が多いが今回は群馬なので私事ですが家から近いのでありがたい。案内は本会副会長の豊田武司氏です。バスは市街地の中を走り抜け、山がまわりに近づいて、家も疎らになった室田営業所で十分余りの休憩。田園地帯を抜け急な坂道を登り何度もカーブして榛名神社に着く。ここでも数分停車。急カーブの坂道を登り一時間半余りで榛名湖畔に到着十一時でした。榛名富士などの山並みが美しく、西側から掃部ヶ岳(かもんがたけ)、硯岩(すずりいわ)、鬢櫛山(びんぐしやま)、烏帽子岳、榛名富士、蛇ヶ岳(へびがたけ)、相馬山と続く。榛名湖への山の映りがきれいだ。竹久夢二がここに美術学校を設立しようとしたらしい。山梨・静岡の人になんですが、本場の富士山の景色に負けず劣らずである。…(以下略)
【図:出会った植物(椙田道行スケッチ)】




研究会の記録
(MAKINO 第112号 P13より抜粋)
第752 回 研究会 2018.8.25.

室内研修会
岡崎 惠視・手塚 武博・阿久刀川 稔(いずれも本会会員)

 今回、新たな試みとして、会員のための室内研修会が「新宿歴史博物館」で開催されました。会員以外の一般参加者も自由参加としましたので、会員35名、非会員19名(学生4名を含む)の合計54名の参加があり、盛大で有意義な研修会になりました。10:30に豊田武司副会長の挨拶で始まり、16:30に長谷川義人顧問の閉会の挨拶で終了しました。会員以外の特別講師として、横浜国立大学教育学部准教授倉田薫子先生をお招きしました。当日は4題の講演があり、以下に講演者・演題を記します。
(1) 倉田薫子(横浜国立大学教育学部):DNAによる植物の系統解析―基礎と実例
(2) 加藤僖重(本会顧問):花の観察(初級編)―子房と胎座の関係を身近な種類で観察する
(3) 森弦一(本会会員):小松崎園芸文化賞受賞報告・植物学名の「命名規約」について
(4) 岡崎惠視(東京学芸大学・本会会員)・内田典子(本会会員):花を造る遺伝子とABCモデルーC遺伝子欠損と思われる小石川植物園の段咲きサルスベリの花
…(それぞれの講演の内容については省略)
【写真:講演の様子(手塚武博撮影)】